こんにちは、あかつき写房の本田です。湿板写真のワークショップでどんなことをしているのかをプロセスを追いながら解説しています。第4回の今日はニスがけについて解説します。
撮影までの作業がうまくいってもまだまだ気が抜けません。ニスがけの作業は仕上がりに大きく影響します。見た目もそうですが、保存性にも影響してくるので大事な作業です。
湿板ラボってどんなことをすの?シリーズは最終回です。最後まで気を抜かずに書き切りたいと思います。それではどうぞ。
定着、水洗をしたら仕上げの工程です。水洗後の濡れた表面をアルコールランプを使って乾燥させます。膜面を上にして、下からガラスごしに熱を加えます。こうすることで剥がれを防止する効果があります。
加熱中はガラスを常に動かし続けます。熱が一点に集中するとガラスが割れてしまうからです。手が熱くない程度に、均等にガラスが温まるようにするのがコツです。
乾燥させたらニスをかけます。ニスをガラスと同じくらいの温度にしてコロジオンの時と同じように表面に垂らしてガラスを傾けながら全体へと広げます。余分なニスを専用ボトルに流したら、水分を乾燥させたとき同様アルコールランプで乾燥させます。
ニスがけは物理的な膜面の保護と、露出している銀の酸化を防止する役割があって、ニスがけした湿板は劣化しにくくなるので長期間の保存が可能となります。
ニスが乾いたら完成!なのですが、あかつき写房ではあと数日自然乾燥させます。ワークショップで持ち帰ったら、ガラスを取り出して自然乾燥してもらいます。
そしてようやく、完成となります!!
四回に渡ってワークショップでどんな事をしているのか、及び湿板写真のプロセスについて解説してみました。長文になっちゃいましたけど、少しでも様子がわかってもらえましたら幸いです。そして、自分もやって見たいよと思ったら、ぜひShippan Laboに飛び込んできてください!!私たちと一緒に湿板写真ライフを楽しみましょう。
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